ともちゃんは、おじいちゃんがだいすき。
まいにち、いっしょにあそんで、ごはんをたべて、おふろに入って、ねんねする.
おばあちゃんもすきだけど、おじいちゃんとは一番なかよし。
ともちゃんのお父さんとお母さんは、しごとがいそがしくて、朝と夜しかあえない。
おやすみの日は、ともちゃんといるけれど、
ともちゃんはおじいちゃんといるのがだい好き。
「おじいちゃん、ずーと、ずーと、一緒だよ。」
ともちゃんがいうと、
「うん、ずーと、ずーと、一緒にいるよ。」
おじいちゃんも言う。
おじいちゃんが自転車にのるとき、ともちゃんは前のイスにのる。
おじいちゃんが車を運転するとき、ともちゃんは隣にすわる。
おじいちゃんがラーメンをたべる時は、ともちゃんはお椀にもらってたべる。
ともちゃんがオモチャをなげた時は、
「こら、なげたらいかん。」
と言って、こわい顔をする。
でも、ともちゃんはおじいちゃんが大すき。
ある日、おじいちゃんはおなかが痛くて、びょういんに行った。
それから、おウチに帰ってこない。
ともちゃんは、おじいちゃんに会いに行った。
おじいちゃんは、ベッドにいるけれど、
いつもにこにこして元気そう。
「よくきた、よくきた。」
そう言って、ともちゃんの頭をなでる。
「おじいちゃん、いつかえってくるの。」
「げんきになって帰るよ。」
お父さんとともちゃんは、コイが泳いでいるお店にいった。
コイのえエキスを買って、おじいちゃんにとどけた。
お父さんはいった。
「コイのエイヨウは、体にいいんだって。」
ともちゃんもなめたけれど、美味しくなかった。
「おじいちゃんを迎えにいくよ。」
おばあちゃんが言った。
おじいちゃん、げんきになったんだ!
ともちゃんがむかえに行くと、おじいちゃんはねていて、全然うごかない。
「おじいちゃんは、もう起きないんだよ。」
それから、おじいちゃんのおわかれの会があった。
おじいちゃんは、もう目をあけない。
おじいちゃんは、もうお話できない。
ともちゃんの目から、ふいても、ふいても、涙がでてきた。
おじいちゃんと、さようなら。
ともちゃんは、お父さんとお母さんと、砂丘にいった。
砂丘は、広くて、砂だらけで、あるきにくかった。
お父さんとお母さんに、いっしょうけんめいに、ついていく。
でも、
足がおもくて、ともちゃんは止まった。
風がふいて、砂がうごいていく。
あらら、あらら。
なんだか、砂のもようがおじいちゃんの顔にみえる。
「おじいちゃん。」
「ともちゃん、もうすこし歩いてごらん。
海がみえるよ。」
ともちゃんは、がんばって、海まであるいた。
ともちゃんはお父さんとお母さんと、公園にいった。
お母さんのおべんとうを食べて、ともちゃんはねころがった。
空の雲が、どんどんながれていく。
あらら、あらら。
雲が、おじいちゃんの顔にみえる。
「おじいちゃん、きょうは雲になっているの。」
「ともちゃんがよく見えるよ。」
知ちゃんは、あんしんして昼ねした。
雨あがりの日。
水たまりを雨んぼがあるいている。
あらら、あらら。
雨んぼの足あとが、おじいちゃんの顔にみえる。
「おじいちゃん、水にもなれるの。
「なんでもなれるんだよ。」
ともちゃんは、おばあちゃんに言った。
「おじいちゃんが、あちこちにいたよ。
いろんなものに見えたよ。」
おばあちゃんは、ともちゃんの話をきいて言った。
「ともちゃんがどこにいても、いつも側にいてくれるようになったんだね。」
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おじいちゃんが言ったとおり。
ずーと、ずーと、いっしょ。
